「抗菌薬は投与前に!培養とグラム染色を制する」
こんにちは、r-youngです😊
前回は
「感染症診療は重症度評価から!」
というお話をしました。
今回はおきて②
「必要な培養検査を採り、グラム染色を依頼しよう」です。
🧫なぜ抗菌薬の前に培養?
感染症診療において、培養検査は
原因菌を特定し、正しい抗菌薬を選ぶための最重要ツールです。
原因菌がわからないまま抗菌薬を投与してしまうと、
こんな困ったことが起こります👇
- 副作用が出たとき、次にどの抗菌薬を使えばいいか判断できない
- 耐性菌が関与していた場合、治療がうまくいかず患者が悪化する
- 広域抗菌薬を不必要に使い続け、腸内常在菌を破壊してしまう
一度抗菌薬を投与すると、
培養で菌が検出されにくくなり、正しい診断チャンスを逃すことも…。
これは“取り返しのつかない失敗”になりかねません。
📦基本の「型」を押さえよう
入院患者さんで感染症を疑ったら、
まずはこのセットで考えます👇
- 血液培養 × 2セット
- 喀痰培養
- 尿培養
これが“型”です。
最初から例外を狙う必要はありません。
型を体に叩き込んで、
そこから応用できるようになるのが一番の近道です。
🔍グラム染色は「自分の目」で!
培養検査に加えて、
グラム染色も超重要です。
検査室にお願いするだけでなく、可能であれば
自分の目で顕微鏡をのぞいてパターン認識を身につけましょう👀
報告書に「GPC(Gram Positive Cocci)」と書かれていても、
実物を見ないと臨床的なニュアンスはつかめません。
X線画像も同じで、
文字だけの報告では限界がありますよね。
🕒タイミングは「抗菌薬投与前」
抗菌薬を入れた後で培養やグラム染色をしようとしても、
菌が減ってしまい正確な結果が得られないことが多いです。
だからこそ抗菌薬投与前に採取が鉄則⚡️
💡まとめ
- 培養検査は原因菌特定と治療方針決定の命綱
- 基本の型は「血培×2+喀痰+尿」
- グラム染色は報告書だけでなく、自分の目で確認
- 採取は必ず抗菌薬投与前に!
次回は
「おきて③:血液培養の正しい採り方」について、
さらに手技と注意点を掘り下げていきます💉
お楽しみに〜!
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