【第2回】概念モデルとは何か?——高度実践看護を理解する枠組み
こんにちは!r-youngです😊
シリーズ第2回は、
「概念モデル」にスポットを当てます!
高度実践看護を語るうえで欠かせないこのワード、正しく説明できますか?
今回は、ちょっと小難しそうなこのテーマを、フレンドリーに解説していきますよ〜!
◆ 概念モデルとは?
まず前提として、
「概念モデル」は看護の知識構造の一部であり、
経験的指標
↑
理論
↑
概念モデル
↑
哲学
↑
メタパラダイム
というピラミッド構造の中で、
理論よりも抽象的な位置にあるんです!
看護のメタパラダイムといえば
人間・健康・環境・看護の4つですね。
この土台の上に、概念モデルは組み立てられています。
◆ Fawcett & Desanto-Madeyaによる定義を見てみよう!
CONTEMPORARY NURSING KNOWLEDGE
Analysis and Evaluation of Nursing Models and Theories
(貼付しているのは第2版です。第3版から連名になっているようです。)
JACQUELINE FAWCETT氏は看護界の権威。
Desanto-Madeya氏もスゴイ人。
この2人の「概念モデル」の定義が非常に有名で、以下のように述べています。
「ある専門分野における主要な関心事(=現象)や概念を広く記述する命題、そして、複数の概念間の抽象的・一般的な関係を示す命題の集合体」
これをかみ砕くと…
「私たち看護職がどんなものに関心を持ち、どう捉えているのかを示す枠組み」
と解釈できます。
さらに、
「1つの正解があるわけではなく、個々の専門分野や目的に応じた“ものの見方”を提供するもの」
とも表現しています。
◆ なぜ概念モデルが重要なの?
APRNsのような高度実践を担う看護師にとって、
「これは看護の視点からみるとこうだよね!」
と語れる力はとても大切。
概念モデルを持つことで…
・高度実践の一貫性が出る
・教育、研究、政策に通じる共通言語ができる
・他職種と議論するための枠組みができる
つまり、
現場だけじゃなく「看護の専門性を発信する力」
にもつながるんです!
◆ モデルがなければどうなる?
モデルがないと…
・APRNsとRNsの違いが曖昧になる
・NPと医師の境界線もぼやける
・教育内容や認証制度にもバラつきが出る
などなど、
「高度実践って何が違うの?」
という疑問に明確に答えられなくなってしまいます。
◆ 看護の視点を示す「代替の方法」
Fawcettたちはこうも述べています:
「その専門分野における対象となる事象を見るための、これまでのやり方とは“代替的な見方”を提供するのが概念モデル」
つまり、
医療全体の中で看護が
どのような立場で?
どんなアプローチで対象をとらえるのか?
その指針が概念モデルにあるんです。
◆ 概念モデルの役割まとめ
- 現象をどう捉えるかを示す
- 実践・教育・政策・研究の評価の軸になる
- APRNsの独自性や専門性を明確にする
- 他職種やステークホルダーとの対話を可能にする
- 将来に向けた看護の方向性を示す
◆ まとめ:第2回のポイント
・概念モデルは、看護の専門性を示す“ものの見方の地図”!
・理論より抽象度が高く、実践をつなぐ重要な枠組み
・APRNsが「高度実践とは何か?」を語る土台になる
・定義や立ち位置を押さえることで、臨床・教育・政策をつなげる視点が持てる!
次回(第3回)は、
「APRNsの実践における概念モデルの活用」
について!
ではまた!👋
コメント