心外膜ペーシング完全ガイド④抜去方法と合併症の予防

周術期管理

心外膜ペーシングは一時的なサポートとして使用されるため、患者さんの状態が安定したら速やかにリードを抜去する必要があります🩺

ここでは、安全な抜去方法と合併症を予防するポイントを解説します!

抜去方法 🧰

1. 準備を整える

抗凝固療法を開始する前

または

一時中断したタイミングで抜去することが望ましいです🩸

(出血予防のため)

患者さんのバイタルサインを十分に確認し、異常がないことを確認してから始めます。

2. リードをゆっくり引き抜く

まず、リードを体表に固定している縫合糸を慎重に取り除きます🧵

リードをゆっくり一定の力で引き抜きます。

このとき、

先端部分の「ささくれ」が心筋から抜けると

抵抗がなくなりスムーズに外れます🛡️

⚠️ 注意⬇️

過剰な力をかけると心筋を傷つけ、

出血や損傷のリスクが高まります。

一気に引っ張らないようにしましょう。

3. 抜去が困難な場合の対応

抵抗が強く抜去が難しい場合は、

無理に引き抜かず、

リードを皮膚表面で切断して一部を体内に残す方法も検討します✂️

この場合、リード残存による

感染リスクや患者状態を慎重にモニタリングする必要があります。

合併症の予防 🛡️

1. 出血のリスク管理

リード抜去時に

心筋バイパスグラフトを損傷すると、

致命的な出血を引き起こす可能性があります⚠️

抜去後はバイタルサインの変化にも注意しましょう。

「あれ?」と感じたら

心エコーで心嚢液貯留の有無を必ず確認しましょう!

2. 感染予防

リード感染や縦隔炎のリスクを最小限にするためにも、

必要以上に長期間リードを留置しないことが重要です🦠

感染兆候がある場合は、抜去したリードを培養検査に回すことで、感染の有無を確認するのもひとつの手段です。

抜去後の観察ポイント 👀

• バイタルサイン(特に血圧や心拍数)の変化をモニタリングする。

• 抜去部位の出血や腫脹がないか確認する。

・出血を疑えば必ずエコーで心嚢液貯留がないかを確認!

• 抗凝固療法の再開タイミングを医療チームで慎重に検討する。

次回予告 🎉

次は「心外膜ペーシングの特有の注意点」について解説します!横隔膜ペーシングやリード感染など、知っておきたいリスクとその対応策をご紹介しますのでお楽しみに😉。

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