はじめに
こんにちは!r-youngです!👨⚕️👩⚕️
今回は、心臓血管外科手術における
「開胸のコツ」
について、
わかりやすくお伝えしていきます💡
手術中の開胸は、スムーズな進行と患者さんの安全を守るために、とても重要なステップです🛠️
この記事では、
「皮膚切開から心膜吊り上げ」まで、
具体的な手技やコツをステップごとに紹介していきます📘
これから手術に挑む
・NP
・器械だし看護師
・研修医
などなど!
スキルアップを目指す方にとって、きっと役立つ内容になっています💪
まずは「開胸のコツ」をマスターして、あなたの手術スキルをさらに向上させましょう!🚀
皮膚切開のポイント
心臓血管外科の開胸手技でまず重要なのが…
「皮膚切開」❗️
ここでは、患者さんのQOLを考慮した切開ポイントやコツを詳しく説明していきます💡
切開位置の工夫でQOLをアップ🌟
心臓手術のアプローチ方法として、
胸骨正中切開は定番ですが、
切開位置を少し工夫するだけで患者さんの術後の見た目に大きな違いが出るんです👀✨
特に、襟元の開いた服を着た時に傷跡が目立たないように、
胸骨上縁から少し低めの位置に皮膚を切開します。
具体的には、
胸骨上切痕から2〜3横指下の位置から、
剣状突起までを切開するのがベスト📏💡
これで、服を着た時に傷が隠れやすく、患者さんも安心して日常生活に戻れます👗👔
切開手順🔪
さて次に、実際の手順です。
- 円刃(No.10 No.21)でまずは表皮をスパッと切開✂️
- 次に、電気メス(切開モード30程度)を使って、真皮まで丁寧に切開します💡
- その後は、凝固モード30程度に切り替え、真皮の下の組織をカットしていきます。この時、剣状突起をしっかり露出させることがポイント👍
剥離のコツ💪
剥離の作業では、
胸骨裏面の解剖をよく理解しておく
ことが重要です🧠
剣状突起が見えたら、次は胸骨裏面の「剥離」の作業です!指で軽く押し込むようにして胸骨の裏側を剥がしていきます🤲
鈍的に、剣状突起の周囲をクーパー剪刀で割を入れる際、裏側に指をそわせて慎重に胸骨裏面の組織を鈍的に剥離するのがポイントです。
胸骨柄を剥がすときは、胸骨上切痕に沿って進め、切痕の裏側に指が入るスペースをしっかり確保します👆
このスペースを確保しておくと、後々の手技がスムーズに進むのでとっても大事な工程です🎯
胸骨正中切開のテクニック
皮膚切開が終わったら、次は
「胸骨正中切開」🔪💥
ここでは、胸骨を安全かつ効率よく切開するポイントをお伝えしていきます🩺✨
正中切開の基本🔧
まずは、胸骨上切痕から剣状突起を結ぶように、電気メスでジジジっと正中に切開線を入れます🛤️
このときのコツは、肋間を左手で確認しながら、胸骨正中の組織を電気メス(凝固モード)で切開すること。さらに、胸骨の骨膜前面も同時に凝固しておきます👌
胸骨鋸を使うときの注意点⚠️
次に登場するのが
「電動鋸(胸骨鋸)」です⚙️💥
「sternum saw」と呼びます
これで胸骨を切開していきます❗️
胸骨下縁から上方に向けて
(もしくは上縁から下方)、
しっかり正中を狙って切開を進めます。
胸骨鋸の刃と胸骨が直角になるように押し進めるのがコツ🎯
さらに、肺や胸膜を傷つけないようにするために、
ここでは
麻酔科に「一時的な呼吸停止」を依頼🫁✋
安全第一で進めましょう!
もし胸骨裏面が引っかかるときは…🤔
切開作業を進めていると、胸骨裏面の軟部組織が引っかかって、うまく進まないことがあります💦
でも、そんなときは焦らずに!
無理に進めず、一旦鋸を引いてから再度進めると、スムーズに切開できることが多いんです😊👍
「力技」ではなく、「技術」で胸骨を確実に切開していくことが大事です!💪
出血対応と止血手技
胸骨正中切開がうまくいったら、
次に注意すべきなのが
「出血対応」💉🩸
胸骨を切開すると骨髄や周囲の血管から出血することがあります。
ここでは安全に手術を進めるための止血テクニックを紹介します✨
骨髄面の止血🩸
胸骨を切開すると、
骨髄面からの出血
がよく見られます。
この出血をしっかり止めないと、手術中の視野が悪くなるだけでなく、
患者さんに負担がかかってしまいます😣。
このとき使うのが
や
これらを骨髄面にしっかり塗布することで、出血をコントロールできます。
また、
骨膜断端に関しては、
電気メスの凝固スプレーモード(50程度)を使用して、ぐるっと1周、丁寧に止血を行います🛡️
静脈出血への対応💡
胸骨上切痕近傍や
剣状突起付着部全面には、
通常1本の細い静脈が横走しています。
この静脈、
特に右心系の圧が高い患者さんでは、
太く怒張していることがあります💥
この静脈を損傷と、まぁまぁ出血するので要注意!⚠️
・電気メスでの焼灼
・金属クリップでの結紮
で確実に処理して、慎重に進めていきましょう✂️
この静脈が切れてしまい、
断端が引き込まれてしまった場合は、
胸骨上にガーゼを詰めて圧迫して一時的に出血をコントロールして先に胸骨切開してしまう方が効果的です。
胸骨断面に開胸器をかける際には、
胸骨を傷つけないように
タオルや止血剤で保護しながら、
ゆっくりと広げることがポイントです🚪
ここでの
「愛護的な操作」が、
後々の出血リスクを最小限に抑えるコツです👍
出血対応と止血がうまくいけば、
術野もクリアになり、次の作業がぐっと楽になります✨
開胸および心膜切開のコツ
出血の処理が終わったら、次は
「心膜切開」のステップです!✨
ここでは、胸骨を広げて心膜を切開するコツを詳しくお伝えします🔍
開胸器の正しい使い方🛠️
胸骨を切開したら、
次に開胸器をセットして胸腔を広げます。
ここでのポイントは、
「開胸器の鉤がしっかり胸骨裏面にかかっているか?」
を確認することです🔗
もし、胸骨の骨髄内に掛かってしまうと、骨を傷つけてしまう可能性があるので注意が必要!🛑
開胸器を広げるときは、
ゆっくりと慎重に進めることが大切💨
無理に広げると胸骨が割れてしまうかも⚡️
タオルや止血剤を胸骨断面にかけて、優しく広げます🤲
心膜切開の始め方✂️
開胸が完了したら、次は
「心膜切開」の工程に移ります!💡
心膜は、右室前面の脂肪組織が少ない部分を選んで、そこから切開を始めます🔪
・横隔膜面方向に向かって徐々に心膜を切り広げていくのが基本です。
・次に、横隔膜の前面に沿って、逆T字型に心膜を切開していきます📝
ここでは、左右の胸膜を傷つけないように特に注意⚠️
心膜を切開する際は、左方は心部方向、右方は下大静脈方向へ向けて慎重に進めましょう🧭
大動脈前面の心膜切開💡
心膜の前半が切開できたら、次は上行大動脈前面の心膜を切開していきます。
ここでは、
退縮した胸腺組織を助手に避けてもらいながら、
心膜の翻転部まで切開を進めます🚀
この時、大動脈の前面に左右の切開線をしっかり広げます🔍
もし、
脱血を二本行う場合は、
右側の切開線を上大静脈前面まで延ばしておくとスムーズに作業が進みます🙆♀️
心膜吊り上げのテクニック
さあ、開胸のコツ、最終ステップ
「心膜吊り上げ」です✨
この工程では、
心臓をしっかり露出させて、手術中の視野を広げることが重要👀
特に、体外循環を確立する際にこの作業が非常に役立ちます。
ここでは心膜吊り上げのポイントを詳しく説明していきます💪
吊り上げるポイント🎯
体外循環を行う際に、しっかり露出させるべき部位は
以下の4つの主要エリアです🏁:
・上行大動脈
・上大静脈
・右房
・下大静脈
これらの部位が視野にしっかりと収まるよう、心膜を5点吊り上げます🖐️。
心膜を吊り上げるポイントは以下の通り:
•上行大動脈左右の心膜断端(2か所)
•上行大動脈前面の脂肪組織
•右房部の心膜
•下大静脈部の心膜
これらをしっかり吊り上げることで、重要な血管や心房がスムーズに露出されます🎯。
ただし!
心膜の吊り上げ方法は
症例や執刀医、施設
によって様々なので各自、確認してみて下さい!
吊り上げのコツ🪢
僧帽弁手術を行う際には、
通常より右側の心膜をしっかり吊り上げます
それにより左房の展開が非常に楽に💡
逆に、オフポンプ冠動脈バイパス術(off-pump CABG)の場合は、左側の心膜を吊り上げる方が有利です🚀
特に、回旋枝の視野を確保するために、
左側の心膜2か所と、
上行大動脈前面の脂肪組織の3点
を吊り上げると、手術がスムーズに進みます👌
心膜吊り上げの利点🔍
この心膜吊り上げのテクニックをしっかりマスターしておくことで、
手術中の視野が格段に広がり、重要な部位にすぐアクセスできるようになります📈
僧帽弁手術でもCABGでも、心膜の吊り上げ方によって手術の進行が大きく変わるため、ここをしっかり押さえておくと、成功率がグッと高まります💪
まとめ
いかがでしたか?✨
今回は、心臓血管外科手術における
「開胸のコツ」
を詳しく解説してきました!🩺
手術のスムーズな進行や、
患者さんのQOLを高めるためのポイントをまとめてみました。
皮膚切開から心膜吊り上げまで、
各ステップでのテクニックをしっかり押さえて、
次の手術にぜひ役立ててみて下さい😁💡
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手術技術は経験と知識の積み重ねが大事です!
一緒にスキルアップを目指していきましょう!💪
また次回も、心臓血管外科の手術で役立つ情報をお届けしていきますので、お楽しみに!👨⚕️👩⚕️
ではまた👋😄
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