はじめに
こんにちは!r-youngです😃
突然ですが、皆さん
便秘対応で困ったこと、ありませんか?💩
健康な人でも旅先では便通が変わってしまうことをよく経験しますよね。
ましてや入院したらどうでしょう?🏥
成人の内科系病棟入院患者の39%が便秘の症状を抱え、
入院時に便秘症状がなかった患者さんも、その後3日以内に43%が便秘症状を発症する
という報告もあるんです📈。
そう考えると、もともと便秘で持参の便秘薬を続けていても、便秘が悪化したり、
それまで便秘知らずの人でも、入院中に新たに便秘を訴えることがあるんです。
つまり、
入院患者全員に便秘時指示を検討することは必須と言えます✨。
それでは、誰もが詳しくなっておきたい頓用の便秘薬について、一緒に学んでいきましょう📚💊
便秘時指示を出すための予備知識
器質性便秘を見逃さない
便秘の原因には、大腸がんや腸閉塞、潰瘍性大腸炎などの器質性疾患があります🦠
外来では、
①発熱・体重減少
②排便習慣の急激な変化
③直腸出血、④高齢、⑤家族歴
などの症状から器質性便秘を疑います。
しかし、入院のきっかけが発熱だったり、入院中に便秘になったりすることも多いので、これらの症状を全て入院時に確認し、CTや大腸内視鏡を行うのは現実的ではありません💡
とはいえ、腸閉塞は便秘薬を使うと悪化するため、
まずは器質性疾患の除外を行う事が大切🆘
腸閉塞を疑わせる腹部膨満や腹痛がある場合には、X線やCT、エコーなどの画像検査を行いましょう📸
検査の結果、単なる便秘で大腸に便が溜まっているだけと分かれば、その後安心して便秘薬を使用できます👍
機能性便秘は症状から排便回数減少型と排便困難型に分けて考える
機能性便秘は、
①排便回数減少型
(目安として排便が週3回未満)
②排便困難型
(直腸内の糞便を十分・快適に排泄できない)
に分けられます🔍
① 排便回数減少型便秘
このタイプの便秘は、
①絶食や食事摂取量減少で糞便量が減ること
②神経疾患や糖尿病、薬剤、手術などの影響で結腸通過時間が遅くなること
の2つが原因です🕰
その結果、水分量の少ない硬便となり、排便時に痛みや不快感を伴うこともあります🤕
排便回数減少型便秘の治療には、
便の水分量を増やす薬剤
(非刺激性下剤)
結腸の動きを刺激して蠕動を促す薬剤
(刺激性下剤)
2種類を使用します💊。
② 排便困難型便秘
このタイプの便秘は、
直腸に便が溜まっていても十分・快適に排泄できない状態です🚽
①加齢や浣腸の乱用で直腸感覚や直腸収縮力が低下
②直腸の形態変化
が主な原因です。
また、原疾患や手術で便座に座れず、怒責をかけられないことも排便困難型便秘の原因となり、
入院で便秘が増える要因の一つです💺。
排便困難型便秘の治療では、
坐剤や摘便、浣腸
によって物理的に直腸に溜まった便を取り除きます🛠
ピットフォール
排便困難型便秘では硬い便が直腸を塞いだ状態(糞便塞栓)となる事があります。
このときに刺激性下剤を連用すると、硬い便の脇から液状の便が漏れ出ることがあります💧
この状態を見たときに、
本来は便秘であるのに下痢と認識してしまう事があります⚠️
誤認しないように注意しましょう。
入院中の便秘対応
さて、ここからは具体的な便秘対応について見ていきましょう📊
これを参考に、入院患者の便秘対策を万全にしましょう💪
1. 器質的疾患はないか?
まずは、器質的疾患がないか確認しましょう🔍
特に、腹痛や嘔気・嘔吐がある場合には、腸閉塞などの除外が必要です🚑
エコーやCT検査を行い、腸閉塞がないことを確認しましょう📸
もし腸閉塞が疑われる場合は、便秘薬を使用する前にしっかりと対策を取ることが重要です。
2. 入院による増悪因子はないか?
次に、入院による便秘の増悪因子を確認し、対策を講じます🔧
具体的には以下の点をチェックします:
- 絶食・飲水制限の解除:可能であれば、絶食や飲水制限を解除し、水分をしっかりと摂取するようにしましょう🚰
- 離床・運動・便座に座った排便:患者が動ける場合は、できるだけ離床し、運動を促します。また、便座に座って排便する習慣をつけることも大切です🚶♂️
- 薬剤の見直し:抗コリン薬、向精神薬、オピオイド、Ca拮抗薬などの便秘を引き起こしやすい薬剤を使用している場合は、その見直しを行います💊
3. 便秘の原因分類
便秘の原因を分類し、それぞれに適した対策を講じます📋
1) 排便回数減少型
排便回数減少型は、結腸の動きが悪く便が硬い状態です。以下の対策を取ります:
- 頓用で刺激性下剤:腸の動きを促進し、蠕動を活発にさせる刺激性下剤を使用します🚀
- 定期で非刺激性下剤:便の水分量を増やし、硬さをコントロールする非刺激性下剤を使用します💧
2) 排便困難型
排便困難型は、便が直腸にあるが出ない状態です。以下の対策を取ります:
- 頓用で坐剤 or 摘便:直腸に溜まった便を物理的に排出するために坐剤や摘便を使用します🏥
- 定期で非刺激性下剤:便の水分量を増やし、硬さをコントロールする非刺激性下剤を使用します💊
まとめ
いかがでしたか??
便秘に関する知識を持つことで、入院患者の便秘対策がより効果的に行えます🏥
入院時には便秘が発症していなくても、その後に便秘が起こる可能性が高いため、予防と早期対応が重要です✨
便秘予防と治療の重要性
- 便秘は患者の快適さと健康に大きな影響を与えるため、予防と治療が欠かせません💪
- 特に入院患者の場合、便秘が合併症を引き起こすリスクがあるため、早めの対策が必要です⚠️
便秘時指示の必要性と実践方法
- 便秘時指示は、患者の既往歴や背景を踏まえて適切な薬剤を選択し、記載することが求められます📝
- 便秘のタイプに応じた対応策を準備し、必要に応じて使用することで、便秘の悪化を防ぎます💊
- 便秘管理に関する知識をしっかりと身につけ、患者さん一人ひとりに適した対応を心掛けましょう👩⚕️👨⚕️。
- 日常の業務で忙しい中でも、少しの気配りと対応が患者の快適さを大きく向上させます🌟。
みんなで頑張って、入院患者さんの便秘を減らしていきましょう!📣😊
次回は具体的な薬剤の紹介をしていきます!
ではまた❗️👋
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