心臓術後の心肺蘇生【第3回】心臓術後CPRの特殊性:通常のICLSとはここが違う!

周術期管理

こんにちは!r-youngです😀

今回は

心臓手術後の心肺蘇生(CPR)について、その特別なポイントをお話しします🩺✨

心停止時のCPRといえば、

「まずは胸骨圧迫!」が基本ですよね。

でも、心臓手術後の場合は、そう簡単にはいきません💡

実は、心臓手術後のCPRには特有の注意点があるんです!

心臓手術後のCPR、ここが違う!

一般的なCPRと異なるのは次の5つのポイント👇

1️⃣ 胸骨圧迫をすぐに行わない場合がある

胸骨圧迫が必要なケースもありますが、

心停止の原因によっては胸骨圧迫を控えることが推奨されています。

胸骨圧迫は縫合部を損傷し、大量出血を引き起こすリスクがあるからです💦

2️⃣ まずは電気的除細動を優先

波形がVF(心室細動)やVT(心室頻拍)の場合、

胸骨圧迫を行う前に直ちに電気的除細動を試みます⚡️

3️⃣ 徐脈性不整脈にはペーシングを

心停止が徐脈や心静止によるものであれば、胸骨圧迫ではなく、ペーシングを試みるのが基本です🛠️

4️⃣ アドレナリン投与は慎重に

通常のCPRではアドレナリンが広く使われます。

しかし、心臓手術後の場合、

ルーチンでの使用は推奨されていません

高血圧による出血リスクがあるためです🩸

5️⃣ 再開胸(胸を開く処置)を検討

胸骨圧迫や除細動で回復しない場合、

再開胸を考慮します。

手術後数日以内であれば、縫合部の損傷やグラフト不全を直接修復できる可能性があります🩺✨

胸骨圧迫のリスクとは?

心臓手術後の患者さんにとって、胸骨圧迫は必ずしも安全とは限りません😥

以下のようなリスクがあります⬇️

• 胸郭内の縫合部が破れるリスク

• 骨折した胸骨の骨片が心臓や大血管を傷つける可能性

• 圧迫による大量出血の危険性

例えば、胸骨圧迫を数回行っただけで縫合部が破れて大量出血したケースも報告されています💔

だからこそ、

「胸骨圧迫を最小限にする」

ことが求められるんです💡

EACTSガイドラインの推奨事項

心臓手術後のCPRに関しては、

EACTSガイドラインが参考になります📖

このガイドラインでは、以下の点を推奨しています👇

1分以内に除細動またはペーシングが可能であれば、胸骨圧迫を見合わせても良い

連続3回の除細動で改善しない場合は再開胸を検討

・心停止の原因が重度の徐脈以外に考えられない場合,介入可能な方法としてまずペーシングを試みるべき

・アドレナリン投与は心停止プロトコルの一
部とすべきではない。使うとしてもアドレナリンは100~300μg の低用量でのボーラス投与が安全

これらを実践することで、患者さんの予後を大きく改善することが期待できます🌟

心臓手術後のCPRでは、「胸骨圧迫しない場合がある」など、通常のCPRとは異なる対応が必要です👍

次回は、再開胸の手技やタイミングについて詳しく解説します🩺✨

どうぞお楽しみに!🎉

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